政治家は愚か者の典型 森喜朗氏達
2003年7月7日
宇佐美 保
下記のページを見ていましたら、“TI、47カ国アンケート:腐敗清算トップは「政党」
”との記述に成る程なあ〜と思いました。
(http://japanese.joins.com/html/2003/0703/20030703190141400.html)
……国際NGO団体のトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が昨年47カ国の市民3万人を対象にアンケートを実施し、3日発表した「グローバル腐敗尺度」によると、「もしあなたが1組織の腐敗を清算できる如意棒を持っているとしたら、どんな組織を選ぶか」という質問に、回答者の29.7%が「政党」を選んだ。裁判所(13.7%)、警察(11.5%)、医療分野(8.4%)がその後に続いた。韓国の場合も「政党」が27.9%でトップを占めたが、2位は事業認許可(19.1%)、3位は教育システム(15.7%)だった。
……
でも実際は、腐敗しているのは「政党」と言うより「政治家」と言う事なのだと思います。
その典型を、最近の森前首相等に見る事が出来ます。
(首相失格の烙印を押された森氏が、未だに国会議員として留まり、且つ、自民党の役員(自民党少子化問題調査会会長)などを務めているのは全く不可解です。この事自体が上記の腐敗した組織のトップは「政党=自民党」であるとのアンケートの結果を如実に示しているのかもしれません。)
そして、その森氏が「子どもを一人もつくらない女性が、自由を謳歌(おうか)し、楽しんで、年とって、税金で面倒をみなさいというのは本当はおかしい」と、或るシンポジウムで発言した上、参院内閣委員会で「子どもをたくさんつくった女性を将来、国が『ご苦労さまでした』と言って面倒をみるのが本来の福祉だ」との考えを示したと言うのですから呆れてしまいます。
この森氏の女性に対する思い遣りの無さについては、(マスコミでも取り上げられていますから)別文に譲りまして、マスコミが全く指摘していない森氏の思い上がりを糾弾したいと思います。
先ず「税金」は、国民自身のお金です。
「お子さんを一人も授かる事が出来なかった女性も支払っていたお金です。」
年金とは、国民各自が働いて得たお金の一部を国に預け、自分の老後の生活資金として、国から返却して貰うお金です。
決して、子孫が現在の国民の(老後の)年金を支払うのではないのです。
掛け金の運用方法を加入者自身が選ぶ「確定拠出年金」(日本版401k)を考えれば、こんな事ははっきりと認識出来るはずです。
そして、この確定拠出年金では、加入者の選択によって老後の生活が左右されるのです。
ところが、こんな分かり切った事に対して、森氏等政治家達もマスコミも、そして、特殊法人「年金資金運用基金」も、とんでもない勘違いをしているのです。
即ち、特殊法人「年金資金運用基金」は、現在働いている国民が収めている資金を彼等の親達の年金の支払いに振り向けるお金と勘違いしているのです。
(そして、現在働いている方々の年金資金は、次代の若者達が担うのだと勘違いし続けているのです。)
それで、今までは受け取り側の人口よりも支払い側の人口が多かったので、年金基金が潤沢にあると勘違いして、年金運用を等閑にしてきたのです。
そして、彼等は高給を貪り、厚生年金会館などの無駄な箱物を作り続け、安易な株の運用をしたりして、大赤字を発生させているのです。
とんでもない輩達です。(これらに就いては拙文「年金資金運用基金」をも御参照下さい。)
更には、年金に対する「国が『ご苦労さまでした』と言って面倒をみる」という森氏の発言は、森氏の思い上がりの産物なのです。
国会議員である森氏は日頃「先生、先生」と周囲に持ち上げられ、自分は、国民の上に立つ者と思い上がっている結果、国会議員である自分が「公僕」である事を全く忘れ去っているのです。
こんな思い上がりが森氏をして「国が『ご苦労さまでした』と言って面倒をみる」と言わしめるのでしょう。
そもそも国が国民の上に立つと思う発想を抱く輩には、国会議員たる資格がないのです。
そして大変危険なのです。
(「お国の為」との掛け声の下、国民は戦争にかり出されるのです。)
なのに、森氏に留まらず、福田官房長官は「内容は承知していないが、個人的見解を述べたと承知している。コメントは差し控えたい」と参院内閣委員会で答弁したり、山崎拓自民党幹事長は記者会見で「少子化議論のなかで税の公平さについて話したと聞いている。幅広い観点から少子化問題を考えていただくため、世間の一部にある考え方を投げかけたものだ。問題化される必要はないと思う」と発言したり、と言った具合に国会議員達は、事の重大さを全く理解出来ていない有様です。
その上、この腐敗した政治家達は、国民の大事なお金をドブに捨てたり自分の懐に入れ込んだ天下り役人達を処分せず、そしてその組織を処分改革もせず、全く無益な株価対策に、この大事な年金基金を投入するのです。
こんな輩達を一掃出来る「如意棒」が是非とも必要です。